春霞塾 | 子どもの将来を決めるのは家庭?先生?
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子どもの将来を決めるのは家庭?先生?

子どもの将来を決めるのは家庭?先生?

11月3日、神戸大学大学院でお世話になった、芹田健太郎先生が瑞宝中綬章を受賞されました。「人間くさい国際法」。人権を守ることが平和を築くこと。先生のお人柄と初めて触れる国際法の世界観に感銘を受け、国際法の講義に懸命についていった記憶があります。

博士前期課程から後期課程まで大学院には10年近く在籍してしまっていたため、大好きだった先生方は多く退官されました。卒業後どれだけ恩師にお会いしたくても、担任の先生やゼミ指導教官でなければ、もうお目にかかることもできないようです。

中室牧子の『「学力」の経済学』は、ディスカヴァー・トゥエンティワンから2015年に発行され、ベストセラーになりました。教育経済学は大規模なデータを用いて、教育を経済学的に分析することによって、私が何十年もかかってやっとわかってきた「人を育るための勘どころ」を証明してくれます。

□ご褒美はテストの点数などの子どもが出した「アウトプット」ではなく、宿題をちゃんと提出する、学校にちゃんと出席するなどの「インプット」に対して与えると効果的。もし「アウトプット」に与えるのであれば、具体的に成果を出すための指導者や先輩が必要。その場合、学力は改善する。

□褒めて育てても無駄。学力が高いという事実こそが、自尊心が高いという「結果」を生む。「褒め育て」はナルシストを育て、学力を押し下げる効果を持つ。もし褒めるのであれば、「頭がいのね」「あなたはやればできる子」などと子どもの能力を評価するのではなく、「宿題をきちんと出したね」「部活動も学校もおろそかにせず、しんどくても欠席をしなかったね」などといった具体的な達成内容を褒めると、子どものやる気スイッチは入る。

□学力の高い友達の中にいると、自分の学力にもプラスの影響がある。しかし、学力の高い友達と一緒にいさえすればよいわけではなく、レベルが低い子どもが高い層に中に入るとマイナスの影響を与える。

□学力やIQテストで計測される力ではなく、「非認知能力」つまり「自制心」と「やり抜く力」こそが、将来の年収、学歴や就業形態などの労働市場における効果に大きく影響する。それは子ども自身の継続と反復によって後天的に伸ばす力である。

□教員の数や教育内容やブランドなどの「どういう学校に行っているか」は、統計的に有意な影響を与えない。しかし、親の年収や学歴、家族構成など「どういう親のもとに生まれ育てられたか」は、子どもの学力に大きな影響を与える。

わお、どんな「良い」学校に通ったとしても、子どもの学力は伸びないんですって。生まれた環境で子どもの学力やはだいたい決まってしまう。つまり、この世に生まれ落ちた瞬間、子どもの学力や非認知能力の伸びしろがわかってしまうということです。しかし、中室さんは最後にこんなことを挙げています。

□能力の高い教員は、子どもの遺伝や家庭の資源の不利すらも帳消しにする程の影響力を持つ。

私は商家の娘です。サービスやビジネス、芸術は生活の中にはありましたが、法律も国際関係論も教育も家庭内で関わる人はいません。一発奮起して入った大学院。ここで、指導教官のロニー・アレキサンダー先生をはじめとする先生方から指導を受けました。教員としての教育哲学や指導方法は、すべて大学院で学んだことです。

学力は家庭環境か、先生か。私にははっきりわかります。私を育てたのはもちろん父と母ですが、人としての生き方を方向づけたのは先生です。私に可能性を与えてくれたのは恩師です。

女性の転機は何度でも来る。あなたが悩んだ時、私はいつもここにいます。いつもここであなたの成長を信じて待っています。