春霞塾 | 高校生のネットいじめは3度来る
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高校生のネットいじめは3度来る

高校生のネットいじめは3度来る

仏教大学教授の原清治さんたちの研究グループが高校生のネットいじめの調査分析をまとめました。2015年に京都府と滋賀県の高校生66,000人を対象に実施した調査です。8.7%もの高校生がネットを介していやな思いをしたことがあると答えています。

この調査から、ネットいじめは学力階層の3つの段階で発生し、

その特徴はそれぞれ異なることが判明しました。

3つの山の一つ目は偏差値が40以下の低学力階層。このグループでは発生率が最も高く約9%の生徒がいじめを受けています。特徴は「死ね」とか「消えろ」といった誹謗中傷を本人のブログやLINEなどに直接書き込む「直接型」が多く見られることです。

次に、偏差値が51~55の学力中位群でも、多く発生します。偏差値46~50の学力帯よりも多く発生しており、約5%の生徒が被害に遭っています。この中位群は学力の分散が最も大きく、多様な価値観の葛藤があることが特徴です。自分の考え方と価値観が異なる異質な他者が混在しやすい空間にはネットいじめが発生しやすいと分析されています。

しかし、偏差値66以上の学力高位群でも、3%の発生率ではありますが、ネットいじめのピークがあります。この層では2つの特徴が見られます。1つは学校裏サイトや不特定多数が閲覧できる掲示板、Twitterなどにネタを書き込まれ本人が「笑われる」、間接型であること。もう一つは被害を受けた生徒は単発ではなく、複数回ネットいじめに遭っていることです。全体の約三分の一が複数回の被害を受けています。

高校生のネットいじめには3つの特徴が指摘されています。

一点目は加害者に対する事実無根の嘘や個人情報を、悪意の自覚のないままにネタとしてさらす加害者の「幼さ」です。被害者は弁明の余地を与えられず、好奇な視線で見られ、大きな苦痛を味わいます。
二点目は匿名性が薄らいでいることです。希薄な友人関係を基盤とした集団では、被害者とか会社の垣根が非常に低くなります。集団に過度に同調すると、容易に加害者にもなり得るわけです。

三点目はリアルないじめを受けた経験のある生徒ほどネットいじめにあう割合が高くなることです。ネットいじめはリアルないじめと同一線上です。

私は小学生の頃、リアルないじめに遭遇し、集団に同調するあまり、この子に寄り添うことができませんでした。自分が何をしたのか、できなかったのか、45年以上経っても自分のずるさを忘れることは決してありません。今会う友人達も、聞けば同じ痛みを抱えて人生を送っています。生涯自分を恥じ続けるのです。

リアルであってもネットであっても、いじめはする側、される側双方の人の人生をめちゃくちゃにします。人の痛みはわかりません。しかし、自分の痛みを人は一生忘れることはないのです。